季節の変わり目に出る胃腸不良は、左右の偏りを整えると消えていく
体の左右の偏りを整えていくと、季節の変わり目に出る胃腸不良などの症状が変わっていきます。
心配ごと、悩みごと、思い込み、迷い、などの執着から離れられないと、この時期は特に胃腸などの消化器系を崩しやすくなります。
季節の変わり目は、脾臓(ひぞう)と胃のエネルギーが強く働く
先週の16日(木)から土用に入りました。
この変わり目は「春の土用」と呼ばれ、今年は5月4日まで続き、5日に立夏となります。
土用の時期は、脾臓と胃のエネルギーが強く動きます。
この脾胃(脾臓と胃)は、消化吸収、免疫機能、ホルモン分泌と関わり、すべての内臓エネルギー供給をコントロールする土台。
ですから、この季節の変わり目に体調を崩しやすい方は、脾臓と胃のエネルギーを整えて、心身の土台を整えていく必要があります。
「思」という心が脾胃に影響する
「思」とは、心配、悩み、思い込み、迷い、気がかり、等。
悩みや思い込みなど、誰でもあると思いますが、一つのできごとにはまってしまうほど、脾胃のエネルギーが影響を受けます。
思わば気は固まる。気がふさぐ。気が動かなくなる。
今は、コロナウイルスの心配から、そのことばかり気になって頭の中で繰り返してしまう方が多いでしょう。
もともと胃腸の調子が悪くなりやすい方は、ただでさえ消化器系が影響を受けやすい時期ですから、思い込みや悩みが重なると、食欲がなくなったり、胃が痛くなったり、逆に食べ過ぎてしまったりもします。
胃と頭も直結しますので、感情を抑えて溜め込んだり、上手く出せないでいると頭痛にもなりやすいです。
甘いものを欲したり、湿気に影響を受けやすい方は要注意
一つのことにとらわれて、そのことに頭を使い続けると脳が疲れてきます。脳は糖をエネルギーとしますので、甘い物ばかり欲する人は要注意です。
また、脾胃は「湿気」に弱いので、雨や低気圧にも影響を受けます。雨や低気圧が近づくと体調を崩す方も要注意です。
「思」にとらわれすぎて、動けなくなってしまう前に
思い込みや悩みごとから外れられない時に、他のことを考えろと言われても難しいものですよね。
ですから、そういう時は頭の別の回路を使ってあげることが大事です。
たとえば、
体を動かす
音楽を聞く
趣味に没頭する
香りを活用する
このようなことをして、完全に切り替えられなくても別の回路を使うなど、意識的に切り替えていくことをしていきましょう。
それでも悩みごとや思い込みが離れず胃腸の不調が続く人は、次に述べる体からアプローチしていく方法をおすすめします。
左右の偏りを整えることが、脾胃を整えていく
体の左右は平衡性(バランス)を表し、脾胃と関わります。
左右とは、体の重心や動きなどのバランスだけではありません。
体と心、感情のバランス、男性性と女性性などの状態が、体の左右の偏り症状に表れます。
こういったことも、体のバランスをとることで脾胃が整えられ、様々な平衡性が整っていきます。
左右の偏りを整えるために
鏡の前に立って見れるなら、まずは肩の左右の上がり具合、首の傾き、捻れなどもチェックしてくださいね。
体の動きは、基本的に3方向の軸になります。前後、左右、回旋(捻り)。
足を肩幅ぐらいにして立ち、前後、左右、捻りの動きの左右差を観察してください。痛みや張り、可動域の制限や動きのスムーズ差を見ます。
消化器系に出ている方の多くは、左右の動きに偏りがあったり、痛みや張りを感じます。
そういう時は、左右の動きは使わずに、前屈と後屈(体を反らす)、捻りのストレッチをします(痛みがあったり辛い方向には伸ばさないで、楽な方向だけでいいです)。
呼吸を止めずに、息を吐きながら伸ばし、吐ききったら脱力する。
前後と捻りと組み合わせて3回から5回ずつぐらい伸ばしてみてください。
その後に左右の動きを再確認すると、左右の動きの偏りが変わってきます。
体の辛い方は、痛みや張りが残るかもしれませんが、体は確実に変化します。
日々行っていくうちに変わっていきますので、無理な動きをしないようにして積み重ねてみてくださいね。
「思」から発する不安や怒りの感情の仕組み
「思」ということが強く働きすぎてしまうと、その影響を受けて腎臓・膀胱の「水」、肝臓・胆のうの「木」を弱めてしまいます。
「腎臓・膀胱」の感情は「不安や怖れ」
「肝臓・胆のう」の感情は「怒」
この今のコロナウイルス騒動で、思い悩むこと、どうしたらいいのか迷うこと、「〇〇じゃなければならない」と思い込むことなどが、だんだんと助長されています。
不安にかられたり、不安や恐怖からピリピリして、ちょっとしたことで怒ったりイライラしたりしているような方も見られます。
今はどの番組でも、不安を煽るようなコロナ関連の話題ばかりですから、必要最低限の情報だけ得て、できる予防や備えだけして、後はメディアにのめり込まないようにすることをおすすめします。
この情報過多の現代において、情報の取捨選択というのも健康に生きる上で大事な術となります。
目の前にある「今自分が出来ること」に意識を注ぎ、新たに始まる世の中に備えていきたいものです。
ぜひ思考の回路を変えてみてくださいね。