自分の体って知ってるようで知らないことって沢山ありますね。
いろんな情報が溢れてる世の中ですので病気や症状、部分には詳しい方もいらっしゃいます。
しかし心身ということを含めて全体にご自身を捉えている方がどれだけいるのでしょうね。
病院での診察は症状を診て診断して、病名に合わせて薬を出してくれます。
ほとんどの方が症状が治まったら終わりですよね。
それは根本からの改善にはなりません。
病院では病気を薬で治していったり、腰痛や肩コリに湿布を出してくれたり、けん引してくれたりして症状が良くなって終わりという感じですね。
腰や首のヘルニア等でも症状が酷い場合は、その部分を切ったりする手術も行われます。
細分化された現代医療では、それぞれの科で部分的に診てもらえます。
しかし私達の仕事では法規により病名を決める診断はできません。
そして症状に応じて薬を出したり勧めたりも出来ません。
では、整体院や鍼(針)灸治療院などの「東洋医学」と「現代医療(西洋医学)」とは何が違うのでしょう。
東洋医学では病名や症状を見るのではなく、身体から出ている「痛み」や「コリ」というサインを通じて全体を見ていくということです。
(どちらが良いとかではなく、東洋も西洋もなく全体からも部分からも見れる統合医療がもっと普及していけば一番良いですよね)
腰痛という症状を一つとっても全ての人が同じ痛み同じ原因ではありません。
お一人お一人の体の状態によって同じことをしても効果は違ってきます。
痛みやコリに対するその方の感じ方でも効果や評価は様々です。
一回で痛みやコリが治まる方、何回かかかる方。
一回で治まると、そこで治ったと思ってしまいます。
それは一時的に痛みが治まっただけで改善ではないんです。
そこで終わってしまうと、何故そうなったのかご本人が忘れてしまうんですね。
今ある状態は今までの積み重ねで成り立っています。
ですから今までと変わらなければ同じように痛みが出てしまいます。
「やっぱり治らなかった・・・」
施術を受けて良くなるけど、少しずつの変化しかないと治らない気がしてしまいます。
「ここでも治らなかったか~・・・」
私たちのような治療院は病院のように認識されていることが多いので、痛みがなくても定期的にメンテナンスするという概念をお持ちの方が少ないんです。
車などは使い方によって車軸に歪みが出たりするので壊れなくても定期的に点検しますね。
故障が激しいと修理にも時間がかかります。
体も同じなんです。
ただ人間には「心」があるという事が大きな違いです。
体の使い方はもちろんですが、そこに心の在り方やストレス等もプラスされて身体からのサインが出ています。
だからこそ本来は症状ではなく「人」という「個人」を見て行かなければならないのです。
無理に習慣や思考を変えていきましょうとか、運動をしなさいとかではないんです。
ただ気づいて知っているだけで違うんです。
痛みやコリは体が出すサイン。
痛みを感じる事が出来るから心身の変化に気づけるんですね。
体の歪みは自分で意識していないと気づきません。
それは目から入ってくる視覚と、耳の奥で感じる平衡感覚があるので、歪みながらもバランスを取って修正してしまえるからなんです。
それがバランスでカバーできる限界を越えると痛みとして表れます。
それを見逃してしまうと更に体を歪ませて痛みが出ないようにカバーします。
痛みが出たりしても「放っておいたら治った」というのがこの状態なんです。
自転車に例えるとどうでしょう。
片寄った使い方をしているとタイヤの擦り減り方も片寄ります。
そのまま使っていると、その影響でハンドルも傾きますね。
しかしハンドルが傾いていても、乗る人が目で見て真っ直ぐ進めるようにハンドルを曲げて進めます。
進みますではなく進めてしまうんです。
その時の体の使い方をイメージしてみてください。
めちゃくちゃ体捻って乗ってますよね。
それが続いたらどうでしょう?
長い時間乗っていたら腰も首も疲れますよね。
それを体がしているんです。
そして目をつぶっていたら真っ直ぐに進めない体になっているんです。
自転車のクセや使い方で擦り減ってしまったタイヤは交換できますが、私たちの体は部品交換することが出来ません。
しかし車軸(体の軸)のバランスを整えて元の位置に戻す事ができます。
そして何故そのように歪んでしまうのかを、お話を聞いていきながら説明させて頂きます。
自転車や車などは買い替えることができますが人の身体は買い替えられない正に「一生もの」です。
それだけ車等と比べることが出来ないほど「価値」がある人の体なのですが、サインが出るまで自分の身体を大事にする方が少ないことを実感します。
他の人が見たら普段どうやって乗っている(使っている)か分からない。
ご本人も意識して乗っていない(使っていない)ご自身の身体。
初めはそれを見たまま聞いたまま調整します。
そしてお客様と話を重ねるうちに「普段そういう乗り方(使い方)してるんだぁ」という事がわかってきます。
その身体を長い時間安全に(健康に)乗り続けるために、少し気づいてもらえるようにアドバイスさせて頂いています。
トリセツの必要最低限のところを覚えるように、体の使い方のうちの1つか2つ覚えていて頂ければ充分です。
あなたはご自身の体を無免許運転していませんか?
自分の体を使うのに免許はいりません。
でも大事な身体だからこそ知ってほしい。
私達が体の事を専門的に学んで見てきた経験から得たことを、少しでも皆さんと共有できてお役に立てたら嬉しいです。
一人でも多くの方が、辛い痛みや心身の悩みから開放されて、毎日を楽しく快適に過ごして頂ける事だけが私達の願いです。
そのために身体ということを通じて少しでもお手伝いさせて頂けたら嬉しいです。
意識していくことが無意識に変わり体は必ず変わります。
長々と書き連ねてしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
健康で美しく愛を広げる毎日を送って頂けますように^^